グッドラックららばい
![]() | ![]() | グッドラックららばい (講談社文庫)
著者:平 安寿子 |
☆☆☆
まず「新しい家族の物語」というキャッチがありましたが、それはちがうなと。ここでは「新しい家族」=「常識の逸脱」ということみたいです。そう、モラルと常識の欠如に敏感に反応してしまうわたしは保守派なのでしょう…きっと。みんながみんな、やりたい放題わがまま放題なんだけど、どこかでバランスがとれている可笑しさ。
この母にしてこの娘あり。というのは最初、妹の立子のことだと思っていたが、姉積子の行状を知るに妹が一番まともに思えてきた。自分の意志を何より優先させる母親と、それに振り回される家族という構図でストーリーは進行します。しかしこの姉妹の名前の由来。積立預金からとったって、あんまりと言えばあんまりだ。あとこういうタイプのお父さんは居ると思う。
で、こういう夫婦のかたちってアリなんだろうか(?)実際、ここへ辿り着くまでに破綻してしまうだろうな。そんな家族の様々なエピソードを野次馬的に客観視しながら楽しむ。中盤以降、飽きて来たという気持ちも否めませんね。ま、フツーに考えるとこの家族の在り方に共感する読者はいないだろう。
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