ササ・笹本稜平

2012年11月18日 (日)

所轄魂

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☆☆☆+ 著者:笹本稜平 販売元:徳間書店 発売日:2012/1/31

内容紹介

所轄刑事の父、キャリア管理官の息子。殺人事件の捜査本部で、ともに犯人を追うことになった父子だったが、捜査初日に軋轢が

キャリア管理官となった息子の才能が子供時代のエピソードで語られる。捜査が進むにつれ思い返すのはその場面が効いているなということ。

しかし帳場の指揮官と幹部が度々現場に向かうなぁ。勿論、息子管理官の提案で。ありえない(笑)

で、捜査はいよいよ核心に迫り本庁捜査一課と所轄との競い合い。どちらもグズグズなのが実にじれったい。この辺明らかに中だるみ感満載でした。

再三の空振り捜査や当て外れの挙げ句、どうにかこうにかの犯人確保。だが、ここから真相へ加速する心地好さが味わえました。

エンディングに向けての章に至っては、まるで「水戸黄門」を思わせる一寸こっ恥ずかしい流れになります。ま、それも悪くはないが。

2012年4月24日 (火)

越境捜査3 破断

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☆☆☆ 著者:笹本稜平 販売元:双葉社 発売日:2011/10/23

内容紹介
迷宮入り事件を担当する警視庁捜査一課の鷺沼は、新年早々神奈川県警・宮野から、警察の制式拳銃だったニューナンブが失踪中の右翼の大物が死体で発見された現場から見つかったという話を聞く。捜査に着手する鷺沼らに公安警察が接触してくる。三たび、コンビを組むことになった2人にたちはだかる巨大な陰謀の影。絶好調の『越境捜査』シリーズ第三作。ドラマ化も決定。

以前にもその機雷はあったのだが、鷺沼さん今回は完全に宮野に食われてるなぁ。

この金髪刑事という宮野のチャラいキャラには違和感があったが、先日、交通整理をしていた若い茶髪警官を発見して妙に納得する(笑)

失踪事件と警察機構の汚職という地味なストーリーですが、お馴染みの三好や井上、そして福富といった面子の掛け合いで繋ぎます。

公安捜査管の描かれ方がここでも気の毒なくらい酷い扱いだ。しかし金回りの良さそうな身なりをしていたり嫌味なイメージがあるのも確か。

で、マニラ出張という海外ロケ(?)という展開になり、いつものパターンでエンディングまでまっしぐらです。


2011年1月 6日 (木)

不正侵入

不正侵入 (光文社文庫)Book不正侵入 (光文社文庫)

著者:笹本 稜平
販売元:光文社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

☆☆☆

内容(「BOOK」データベースより)
警視庁組織犯罪対策部の刑事・秋川は、自殺とされた旧友の死に不審を覚える。彼の妻から「夫を殺した連中に狙われている」との電話が―。直後、彼女は謎の失踪を遂げた!独自の捜査を始めた秋川の前に立ちはだかる検察の影、背後で暗躍する暴力団組織…。さらに浮かび上がってきた、四年前の殺人事件の真相とは?一刑事が巨悪に迫る、警察小説の新たな傑作。

警察組織内の権力を向こうに回しての強行捜査。この著者が得意とする所のプロットではありますが、ワンパターンの感は免れません。

秋川警部を中心に立ち上げられた新設部署(←これもいつも通り)の面々にしても、ちとキャラが薄いですね。それに秋川自身、五十代という高年齢設定(!)。

だからと言う訳じゃないですが、ストーリーにスピード感がありません。カット割りのつなぎ合わせで観る映画のような。

ヤクザ、警察上層部、悪徳政治家、誰を敵に回しているのかが、もっと鮮明に判った方が緊迫感も出ると思うのだが、この辺のボヤカし具合も技ですか。

ま、それほど深い謎がある訳でなし、サクサクと読めます。でもラスト一行はクサいなぁ。読んでてこっちが気恥ずかしくなりますね。

2010年12月30日 (木)

越境捜査2 挑発

越境捜査2 挑発Book越境捜査2 挑発

著者:笹本稜平
販売元:双葉社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

☆☆☆

内容紹介
ある電子部品会社の社長を殺した容疑で勾留中の容疑者が自殺を図った。この事件の真相を追う警視庁の鷺沼に、神奈川県警の刑事・宮野が声をかけた。はからずも再びコンビを組むことになった2人。前作『越境捜査』を凌ぐ長編警察小説。

随所随所に見られる鷺沼の間抜けっぷりも健在です(笑)。しかも、一見で入った飲食店で捜査の話に講ずるという現実性の無さも相変わらずだ。周囲にはまる聞こえのテンションで喋ってる様子なのに。

横浜のヤクザと不良警官とのチーム再結成ですが、ヤクザを捜査一課の刑事に見立てるというやはり前回からのノリにも無理があります。それにこの三人のなあなあ加減にも拍車がかかり、鷺沼の部下の井上まで影響されて逆につまらんです。

パチンコ業界と警察機構上層部との癒着、銀行を巻き込んでの捜査はパチンコ企業側の人物キャラなんかによって興味を惹かれましたが、過去の殺人事件に遡っての捜査も前作のストーリーをなぞってるようでした。

エンディングは結構スカッとするオチが用意されていますが、そのあたりも何故か安っぽく感じるのは、やはり主要キャラたちの馴れ合いが鼻につくからでしょうか。


2010年12月23日 (木)

越境捜査

越境捜査 (FUTABA・NOVELS)Book越境捜査 (FUTABA・NOVELS)

著者:笹本 稜平
販売元:双葉社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

☆☆☆☆

内容紹介
警視庁捜査一課の鷺沼は迷宮入り事件を担当する。14年前、12億円を騙し取った男が金とともに消されていた。捜査する鷺沼は12億円の行き先をつかむ。それは神奈川県警――。大藪春彦賞作家が組織に闘いを挑む男たちを描く長編警察小説。

どこか映画チックなオープニングで掴みもしっかりしています。読みやすい流れでストーリーに入れる。鷺沼が信頼のおける元上司からあるテストをされる件。これは見抜けませんでしたね。そんな小ネタ的の描写がいくつか出て来る。

過去の殺人事件の真犯人が二転三転として、飽きさせない展開になる。真弓と順子というお互いに社会で成功した女性二人の友情がキーポイントか。こういうキャラを紛れ込ませるあたり著者の力量は流石ですね。

元上司の敵討ちから話が変な方へ移行して、現金強奪作戦になって来る。このアバウトな流れがなんかVシネマっぽいんですね(笑)。で、手始めにある場所から二億円をせしめる件など、その映像が目に浮かぶようでワクワクして来ます。

で、また一波乱二波乱あり、残りの九億円が思いがけないシチュエーションで発見される(!)ここの描写は見事としか言うほか無いですね。終盤の黒幕との戦いやあっけない幕引きにやっつけ感がありますが、個性派キャラたちの駆け引きが楽しめます。

しかし、こういうエンディングもハッピーエンドと言っていいのかどうやら…。

2009年11月11日 (水)

駐在刑事

駐在刑事Book駐在刑事

著者:笹本 稜平
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

☆☆☆


内容(「BOOK」データベースより)
警視庁捜査一課から青梅警察署水根駐在所所長へ。取り調べ中に容疑者が自殺したことで左遷された江波淳史。自責の呪縛から逃れられない元刑事は、自らを取り戻せるか。大薮春彦賞作家の新境地。


取り調べ中に起こった服毒自殺事件がもとで、奥多摩の駐在へと左遷された警視庁の元エリート刑事。ささやかな第二の人生をと思う間もなく捜査本部を置くような事件が発生する。シリアスなプレイバックシーンなどあって初っぱなは期待しました。


自分を左遷に追いやった張本人である元上司が、ことあるごとに現地に乗り込んで来る。これもマスコミ対策といった所か。どっちにせよいけ好かない奴に変わりないです。主人公をサポートする連中もいるにはいるのだが影薄な感じ・・・。


六つの事件に挑む体裁で、六編からなる短編集ですが、以前読んだ長編の方がスムーズにストーリーへ入れた気がするな。今回は一つの事件に対して物語の尺を気にし過ぎの感があったのでは。な訳で、今のところ長編小説の方がお薦めかな。


2009年8月19日 (水)

素行調査官

素行調査官Book素行調査官

著者:笹本稜平
販売元:光文社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

☆☆☆


内容(「BOOK」データベースより)
本郷岳志は、私立探偵を経て、特別捜査官として警視庁に入庁した変り種。警務部人事一課監察係で、警察官の不品行や不正を取り締まるのが仕事だ。―いわば、「素行調査官」。組織の中の汚れ役。横行する公私混同、出世と保身、証拠隠滅にでっち上げ―。過去と決別した男の意地が、警察機構の暗部を抉る。伸るか反るか。生き残りを賭けた、警察官同士のサバイバル。さらに熱い、警察小説、異色の傑作。


読みはじめてしばらく、おっ、こっちが主人公か・・・というくらい曲者揃いのキャストにより、すぐにストーリーに没頭出来ました。警察官同士の会話のテンポや腹の探り合いなんか結構上手いなという感じ。警察組織内を監察する部署が前面に出た異色の作品ですね。


調査官の仕事があっちの殺人事件やこっちの尾行案件とリンクするさまは今どきの警察小説のスタンダードなんでしょうか。理解するのに多少のわずらわしさがありますね。でも繋がるといかにもなご都合主義の展開にやや失望したりです。


マンションの部屋を借りての張り込み。何だか毎晩、酒盛りしてる様子がおかしいな。スーパーの割引刺身とか買い込んだりして。上司も差し入れ持参で参加してるし。はっきりこれは課外合宿にほかならない。


終盤の民間人の協力を得ての捜査活動には流石にやり過ぎだろうと・・・リアリティのある現場だっただけに違和感がありましたね。で、ラストに向けてキーマンとなる中国人と疑惑の高級官僚との接点とは。かなり強引なこじつけで謎の解明が弱いまま幕引きへともっていくのでした。

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