ナカ・中村 弦

2009年7月29日 (水)

天使の歩廊―ある建築家をめぐる物語

天使の歩廊―ある建築家をめぐる物語Book天使の歩廊―ある建築家をめぐる物語

著者:中村 弦
販売元:新潮社
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☆☆☆+


内容(「BOOK」データベースより)
時は明治・大正の御世。孤独な建築家・笠井泉二は、依頼者が望んだ以上の建物を造る不思議な力を持っていた。老子爵夫人には亡き夫と過ごせる部屋を、へんくつな探偵作家には永遠に住める家を。そこに一歩足を踏み入れた者はみな、建物がまとう異様な空気に戸惑いながら酔いしれていく…。日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。


さぁ、そのスイッチを少し昔に廻せば・・・鹿鳴館では夜ごとのワルツのテンポに今宵も・・・ってタイムマシンにお願いしてる場合じゃありませんね。いきなりわたしめの大好きな時代の話に心弾ませページを捲ります。


依頼主自身でさえもが自覚していない心の奥に隠れた望みを、もののみごとに見抜いて思いもかけない方法で実現する。その人はそういう天才肌の建築家なのであった。なるほど、こういう人って実在したんだろうな・・・とそれらしき人物を脳内検索するもそうそう上手い具合にヒットしませんでした。


その建築家の造る家は住む人の想いのすべてを優しく包み込む。苦しみや哀しみや疑惑や憂鬱さえも。そんな魔法のような建築物を創造するにあたり、それと引き換えに彼の失ったものを想うと心苦しくなってしまいます。あの海外出張の出来事のくだりで幻想的に語られる一部始終がこの物語の見せ場でしょうか。


幼なじみとの約束を果たすことが出来るのか、と心配しながら雲ゆきを見守りましたが・・・なるほどこんなにファンタジックな結末をむかえるとは、いやはや見事な仕事としか言いようがありませんね。そしてその建築家がその後向かった新天地とは、ああ・・・続編希望です。


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