オカ・小川 糸

2009年3月13日 (金)

喋々喃々

喋々喃々Book喋々喃々

著者:小川 糸
販売元:ポプラ社
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☆☆☆☆


内容(「MARC」データベースより)
東京・谷中で栞が営むアンティークきもの店に父親とそっくりの声をした男性が訪れる。恋心や家族との葛藤を下町の描写を交え丁寧に描く。『asta*』連載に大幅に加筆修正して単行本化。


懐かしい和菓子の包装紙を思わせる表紙カバーのテクスチャー。切り絵の蝶々が飛んでいる。そんなさり気なく優雅で奥ゆかしい装丁が嬉しい。そして腰巻には【喋々喃々】男女がうちとけて小声で楽しげに語りあう様子。とあります。


谷中でアンティークのきもの屋をひとりで切り回す栞。ある日訪れた「特別な筒の中を通り抜けて来たような」声の男性客、春一郎と故意になり静かにゆったりとしたつき合いが始まる。店内で茶を点てる様子など、古着のきものと抹茶の芳香が溶け合うであろうその匂いをイメージしてみる。


これだけ料理を美味しく食べる場面が出て来ると、こっちまで幸せな気分になる。


栞の離婚した両親や妹たちの色んな問題が見え隠れする。そして元恋人の葉書を心待ちしていた栞のもとを訪ねて来たその人とは。やがて春一郎との不倫愛につのる想いと女心が季節の風物詩に例えてひしひしと伝わってきます。


まどかさんやイッセイさんとのふれあいも楽しい。まるで自分がこの界隈の住人になったみたいだ。


前作『食堂かたつむり』を読んだ時にも思ったのですが、ひとつひとつの言葉の選び方、言い回しの心地よさ、そして小道具のセンスとこの著者の感性には非凡なものが見受けられます。

2009年2月22日 (日)

食堂かたつむり

食堂かたつむりBook食堂かたつむり

著者:小川 糸
販売元:ポプラ社
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☆☆☆+


内容説明
衝撃的な失恋のあと、倫子は故郷に戻り、実家の離れで食堂かたつむりを始めた。ここの料理を食べると、恋や願い事が叶うというまことしやかな噂とともに、食堂は評判になるが…。


眠るように亡くなっていた祖母。その傍らで一晩中ドーナッツを食べ続ける。インド人の恋人との出会いと別れ。深夜高速バス。透明になってしまった声。おかんとの関係。ぬか床。髪の毛をカット。飼い豚の名前の由来。


食堂の内装描写はすごくイメージが伝わってきたなぁ。りんごちゃんの「倫子」という名前は悲しすぎ。郷愁の詰まったザクロカレー!食べてみたいです。筆談での接客シーンは、はて?何処かで見たような?


熊さん&シニョリータ他、多彩なキャラが登場する。が、わたしには動物がツボにハマりました。ハートウォーミングになったり、愛おしいものとの別れ、喪失感があったり・・・。


拒食症ウサギのエピソードには目頭が熱くなる。以前、飼っていたウサギが衰弱していった姿がダブったりして。一瞬、辛い記憶を引っぱり出す。「エルメス」の解体シーンでのりんごちゃんの強さ、世界一の豚肉料理にするという気持ち、ひしひしと伝わります。


おかんの手紙には、おかんの気持ちがおかんの表現で、しっかり記されていましたね。読後感、爽快になれたのは何故だろう・・・わたしも、最近まともに料理してなかったことに気づく。

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