モリ・盛田隆二

2009年8月28日 (金)

幸福日和

幸福日和Book幸福日和

著者:盛田 隆二
販売元:角川書店
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☆☆☆+


内容(「BOOK」データベースより)
園田花織は出版社で編集総務をしている25歳。ファッション誌の創刊が迫り、残業は増える一方だったが、大手メーカーに勤める営業マンとの結婚も決まり、充実した幸せな毎日を送っていた。だが、挙式の直前、相手が女性問題を抱えていることを知る。悲しみにうちひしがれる花織を新雑誌の編集長・白石は、やさしく包み込んでくれるのだった。妻子ある男との恋に落ちた花織の心情を通して、「女の幸福」とは何かを追求した、万感胸に迫る恋愛傑作長編。


その年の時事ニュースがどこかに挟んである。出会いから別れまでの約五年間の不倫恋愛物語です。しかし、この著者のイマジネーションのベースにあるのは、やはりシリアスタッチで描かれる「抜き差しならぬ仲」の話なんですね。わたしも読むのはまだ二作目なんですが。


主人公女性の勤務先や業界の雰囲気が結構キチンと描かれていて、その点には好感がもてました。女性上司やスタッフとの微妙な距離感と仲間意識やプロ意識なんかリアリティ溢れるディスカッションを通してひしひしと伝わりました。


で、これは不倫愛をメインに扱っているのだが、よくある男の側のエゴより女の側の我がままが勝っているという珍しいケースかな。最後はどういう終わり方をするのか興味津々で読みましたが、ここまでストーリーを引っぱったという事はいい意味で評価したいです。


一番出来た女性という事でわたしの目に映ったのは不倫相手の奥様ですね。この物語で読者の前に登場するシーンでは少なくとも不倫当事者たちより、人としての品格を感じました。ラスト近くでの彼女のある行動にそのあたりが上手く描かれていました。

2009年2月 9日 (月)

湾岸ラプソディ

01677968
著者:盛田隆二
販売元:角川書店


☆☆☆+

内容(「MARC」データベースより)
「もうおしまい、なにもかも」「裕里子さん、ふたりで逃げよう」 失うものはもう何もない。ただひたむきに、互いの人生に向き合った二人が、喜びと哀しみの果てに辿る道。『月刊カドカワ』連載「夜の果てまで」の加筆改題。


ひと回りも年上の人妻に恋してしまった大学生の俊介。相手はバイト先で密かに「Mさん」と呼んでいた万引き常習犯の裕里子。やがて相思相愛の仲になり、彼女の家族を巻き込みながら逃亡の旅に出る。


舞台は北海道から東京へ。アパートと職探しから始まる甘酸っぱい同棲生活。内定していた就職を蹴り、目の前の欲望に溺れる俊介の若さが随所に描かれます。じれったくもあり、なのに共感してしまうのは何故だろう。


裕里子の義理の息子がとてもいい味をだしており、名バイブレーヤーとして物語にアクセントをつけています。切ない別れと戸惑いの再会、そんな場面がいくつかありますが、その都度何かを期待してしまいます。ペテン師の夫婦ものなど、脇役陣のエピソードにも手抜きはありません。


曖昧な態度と時間の中で俊介は大事なものを失うのだが、純粋な愛を貫いた事に対して本人は納得のいった結末というところか。ふんわりとしたエンディングです。月刊カドカワ連載の『夜の果てまで』に加筆改題したものです。

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