ホン・誉田哲也

2015年3月14日 (土)

インデックス

9784334929770

☆☆☆ 著者:誉田哲也 販売元:光文社 発売日:2014/11/14

内容(「BOOK」データベースより)

池袋署強行犯捜査係担当係長・姫川玲子。所轄に異動したことで、扱う事件の幅は拡がった。行方不明の暴力団関係者。巧妙に正体を隠す詐欺犯。売春疑惑。路上での刺殺事件。終わることのない事件捜査の日々のなか、玲子は、本部復帰のチャンスを掴む。気になるのは、あの頃の仲間たちのうち、誰を引っ張り上げられるのか

池袋署で奮闘する玲子の地道な捜査が緊張感を煽る『アンダーカヴァー』ですが、ラストのオチには軽い衝撃を受けました。「ずっこける」と言う意味で。

『彼女のいたカフェ』の舞台となる大型書店とその中にあるカフェはよく利用します。この本の中でも「ほっこり」する話で玲子が警察官として歩み始める以前の様子が伺えます。

玲子と因縁のあの井岡の迷コンビぶりが見られる『インデックス』。理路整然とした推理が展開され地味ながらよく出来た話でした。

『夢の中』『闇の色』は連作となるストーリー。姫川班の再編に向けての根回しをはじめ、現在集められた新メンバーとの距離感と駆け引き、何やら二転三転しそうな姫川班の補充人事。

上層部の意向が働くのは仕方ないと思っていたら、最強人事権を発動するのは他ならぬ著者でありました。そしておおよその見当はついていたサプライズ。

2015年1月25日 (日)

歌舞伎町ダムド

9784120046551

☆☆☆+ 著者:誉田哲也 販売元:中央公論新社 発売日:2014/9/24

内容紹介

〈ジウ〉サーガ、再び――動き出す「新世界秩序」の陰謀、巻き込まれてゆく新宿署の東弘樹警部補、そして「歌舞伎町セブン」!

これは「ジウ」シリーズを読んでいないと背景が分からなかったり、また「歌舞伎町セブン」を読んでいないと楽しみが半減するストーリーですね。

で、今回は東警部補にスポットをあて事件が勃発します。そして前回集まった面々が絡みながら新宿界隈を右往左往。この辺の雰囲気は好きですねぇ。

陣内と杏奈の距離感がどうなって行くのかと期待していましたが、そこは今ひとつ。いきなり驚いたのはミサキの秘密について。これも二つあるのですがまぁ予想の範疇か。

ダムドの正体とジウとの関係など一寸弱いんじゃないの?と突っ込みたくなる場面も。『ジウ』『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』全ての物語がここに繋がる!とありましたが・・・。

まぁ『セブン』と比べるとキャラ立ちした面々が見せる、力の均衡した殺し屋バトルといったシーンが少なく、スピードとスリリングな展開と言う点でやや物足りず。

最後に本当の敵はそこだったのか、という見せ場についても賛否の分かれる所でしょうか。

2014年12月 9日 (火)

妖(あやかし)の華 (文春文庫)

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☆☆☆+ 著者:誉田哲也 販売元:文藝春秋 発売日:2010/11/10

内容(「BOOK」データベースより)

ヒモのヨシキは、ヤクザの恋人に手を出して半殺しにあうところを、妖艶な女性に助られる。同じころ、池袋では獣牙の跡が残る、完全に失血した惨殺体が発見された。その手口は、3年前の暴力団組長連続殺人と酷似していた。事件に関わったとされる女の正体とは?「姫川」シリーズの原点ともなる伝奇小説が復刊。第2回ムー伝奇ノベルス大賞優秀賞受賞作。

これ以前から気にかかっていた一冊でした。謎に包まれた女主人公の紅鈴が「姫川シリーズ」の原点というふれこみなのでどうしても玲子のイメージを重ねてしまう。

テンポの良いストーリーは読み易いのですが、だんだんホラー小説の側に引き込まれていきます。かつての「夢枕獏」のシリーズに近い感触といいますか。

で、結構グロい描写や残虐対決シーンなど出て来る反面、紅鈴の悲恋が実に切なくさせるという中々の組み立て。そしてあの「井岡」が出て来たのには笑った。

伝奇仕立ての妖艶な主人公の魅力はデビュー作品にしてはいい線行ってると思いきや、「やらかした感」のある終盤へのなだれ込みが少し残念。

しかし見方を変えれば、それなりのスケール感(時空を越えた)で楽しめ、かつ荒いながらも著者の才能の片鱗を伺わせるくだりなどあって楽しめました。

2014年1月 7日 (火)

歌舞伎町セブン (中公文庫)

9784122058385

☆☆☆☆ 著者:誉田哲也 販売元:中央公論新社 発売日:2013/9/21

内容(「BOOK」データベースより)

歌舞伎町の一角で町会長の死体が発見された。警察は病死と判断。だがその後も失踪者が続き、街は正体不明の企業によって蝕まれていく。そして不穏な空気と共に広まる謎の言葉「歌舞伎町セブン」。『ジウ』の歌舞伎町封鎖事件から六年。再び迫る脅威から街を守るため、密かに立ち上がる者たちがいた。戦慄のダークヒーロー小説。

ごく自然に歌舞伎町の情景が浮かんで来るプロローグはそのショッキングな告知にいたるまで映画化を想定しているようで効果覿面。

正体不明の岩谷とは一体誰なんだ、そして主人公陣内の過去にまつわるサプライズも出て来る、読み進むにつれストーリーの動きが加速し目が離せなくなる。

登場人物のバランスもいいです。シブい敏腕刑事に勘所のいい若手警官、ヤクザ親分の用心棒となる凄腕の女と長身の男、ヤクザ上がりの町会長とその孫娘。

とくに若手警官の小川はもう一人の主役と言っていいポジションで頑張っている。後半ある場面で「もしかしてこうなるのでは」と思うフラグがそのままタイトルをなぞる。

気になったのは用心棒の二人と敏腕刑事。誉田作品ファンならピンと来ますね。そんなサプライズもあり、さほど期待値がなかった分嬉しい誤算。

こうなると現在連載中の続編『歌舞伎町ダムド』の刊行が待ち遠しいです。

2013年6月 2日 (日)

あなたが愛した記憶

9784087714524

☆☆☆ 著者:誉田哲也 販売元:集英社 発売日:2012/6/5

内容紹介

拉致監禁。両手親指切断。強姦、そして扼殺。あまりに残虐な殺人事件が世間を賑わせているとき、ひとりの女子高生が俺の前に現れた。「たぶん、私犯人を知ってる」。『ストロベリーナイト』の著者がおくる渾身の恋愛ホラーサスペンス。

探偵業を生業tとする男が主人公というので、ぐうたらハードボイルド路線なのかと多少危惧しながら読み始める。

で、半分あたりでしたが、女子高生である実の娘が登場するとテンポよくストーリーが動きます。

連続暴行殺人の真相に迫るサスペンスのはずが、中盤以降はホラー小説そのものといった変貌ぶり。いや、二度楽しめるのか。

最近の本田作品ではスピード感がありまずまず面白かったです。実は以前から腹帯のコピーを見て敬遠していました。

しかし、このタイトルは実に意味深であり、よく出来ていると思う。

プロローグで語られる孫殺しの真相について、いや、これなら仕方ないだろうと納得させる見事な結末ですね。

2012年12月28日 (金)

ブルーマーダー

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☆☆☆+ 著者:誉田哲也 販売元:光文社 発売日:2012/11/17

内容(「BOOK」データベースより)

あなた、ブルーマーダーを知ってる?この街を牛耳っている、怪物のことよ。姫川玲子。常に彼女とともに捜査にあたっていた菊田和男。『インビジブルレイン』で玲子とコンビを組んだベテラン刑事下井。そして、悪徳脱法刑事ガンテツ。謎めいた連続殺人事件。殺意は、刑事たちにも牙をむきはじめる。

これは前作『インビジブルレイン』の内容が大きく影を落としているなと言うのが読み始めての感触。ベテラン刑事下井の役所もいい。

そして何といっても玲子の天敵である「ガンテツ」こと勝俣刑事と共同戦線を張るというのが見所のひとつです。これが結構いい凸凹コンビになってる気がする(笑)

あとかつての部下である菊田との再会シーンとその後にやって来る見せ場において、玲子の語るシーンにはこのシリーズを愛読するもの全てに訴求する迫力があります。

肝心の事件については如何にも病める都会のアンダーグラウンドでありそうな描写の数々ですが、ちと劇画チックなきらいは否めません。

さて、この先玲子は何処へ向かうのか的な含みを持たせて次作への期待が高まります。

2012年10月14日 (日)

ドルチェ

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☆☆☆ 著者:誉田哲也 販売元:新潮社 発売日:2011/10/20

内容(「BOOK」データベースより)

彼女が捜査一課に戻らない理由。それは、人が殺されて始まる捜査より、誰かが死ぬ前の事件に係わりたいから。誰かが生きていてくれることが喜びだから。女刑事・魚住久江が主人公の全6編。

『袋の金魚』

いきなり語呂合わせのタイトル。それは読んでのお楽しみとして、主人公の久江の人となりがよくわかる。「おばさん刑事」です。

『ドルチェ』

刑事物の片仮名タイトル、「ストロベリーナイト」「ソウルケイジ」「シンメトリー」などインパクトを与える著者であるが、中には無意味にこじつけの物もある。さてこれは。

『バスストップ』

何となく分かってしまった感がある。淡々としたストーリーながら脇キャラの濃いおっさん刑事たちに救われたのか。

『愛したのが百年目』

タイトルでピンと来た。安井かずみ作詞による加藤和彦のペダンチックな名曲。で、こちらの小説の方もなかなかドラマチックな幕引きではあります。

これもきっとシリーズ化するんだろうな。長編よりこのままのスタイルで読みたいです。全6編。

2011年7月 1日 (金)

感染遊戯

感染遊戯Book感染遊戯

著者:誉田哲也
販売元:光文社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

☆☆☆

内容紹介
ガンテツこと勝俣。『シンメトリー』/「過ぎた正義」の倉田。警視庁捜査一課姫川班最若手だった葉山。三人がそれぞれに手がけた事件は、規模も様相もさまざま。ベストセラー警察小説最新刊!

『感染遊戯』
あの姫川の天敵であり好敵手でもある「ガンテツ」こと勝俣警部補。いきなり女房との掛け合いからのオープニングに意表をつかれました(笑)。事件性よりも人間性にと犯罪者心理に重きを置いた話です。

『連鎖誘導』
『シンメトリー』の中、「過ぎた正義」の残念な刑事倉田。ここでも負け組的な災いに遭遇することに。そして、あまりに衝撃的なラストに一瞬、言葉を無くしてしまった。

『沈黙怨嗟』
姫川班の若武者であった葉山刑事が活躍する。で、容疑者相手に事件の回想をしていて、解ったのがまるで禅問答のような一言(笑)それが犯行の直接の動機になったとは。ラストの謎めいた疑問が後を引きますね。

『推定有罪』
ここまでの三話を総括するような展開です。いよいよ「ガンテツ」の本領発揮かといえる強引な禁じ手を繰り出す勝俣刑事。なんだかんだ言いながら姫川の事を認めているんだなガンテツは。

2010年4月27日 (火)

ガール・ミーツ・ガール

ガール・ミーツ・ガールBookガール・ミーツ・ガール

著者:誉田 哲也
販売元:光文社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

☆☆☆

内容(「BOOK」データベースより)
柏木夏美は、デビューを目前に控えたミュージシャン。フェイスプロモーション期待の新人だ。けれど、本格的なロックミュージシャンを志向する夏美と、事務所の思惑は微妙にずれている気配。直情径行で妥協を知らない夏美に、マネージャーの宮原祐司は振り回されっぱなし。そんな中、夏美にある人気女性ミュージシャンとのコラボレーションの話が舞い込んで…。痛快で爽やかな青春エンタテインメントの傑作が、響き渡る。

前作であったスピード感がなくなってる。淡々と日記を読んでるようなテンポという感じ。でも夏美の相棒となるルイは思ったよりいい奴みたいだ。この二人の距離が詰っていくのがいい感じで描かれてる。おっと、気の廻らないマネージャーの宮原も相変わらず出過ぎない存在感です(笑)。

で、今回もイケてなかった歌詞ワールド(!)ほんと、ええかげんにせいやぁ〜という位の酷さ。ですが著者は気付かず、編集担当はスル〜な様子が目に浮かびます。まぁ、音がないのでどーしてもイメージし辛いですね。夏美はブルースっぽいロックを演ってるというのがわたしの中では定着しているのだ。

そーいや夏美のギタープレイは今回お預けでしたね。あ、最後にチラッとあったかな。ピアノなんか弾いたりしてたが…。でもってこれで一応完結ってことになるのでしょうか(?)夏美ファンのわたしとしては、続きが気になりますねどうにも。出来れば今度こそ『疾風ガール』再びといった作品を希望します。

2010年3月11日 (木)

インビジブルレイン

インビジブルレインBookインビジブルレイン

著者:誉田 哲也
販売元:光文社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

☆☆☆+

内容(「BOOK」データベースより)
姫川玲子が新しく捜査本部に加わることになったのは、ひとりのチンピラの惨殺事件。被害者が指定暴力団の下部組織構成員だったことから、組同士の抗争が疑われたが、決定的な証拠が出ず、捜査は膠着状態に。そんななか、玲子たちは、上層部から奇妙な指示を受ける。捜査線上に「柳井健斗」という名前が浮かんでも、決して追及してはならない、というのだが…。幾重にも隠蔽され、複雑に絡まった事件。姫川玲子は、この結末に耐えられるのか。

四作目ともなると姫川玲子のキャラもようやく落ち着いて来た感じがする。どうもアップダウンの激しい性格なので、ストーリー自体が軽くなったり、重くなったりと過敏に反応していたこれまでの彼女。に振り回された記憶が…。しかし、今回は淡々とした進行にもかかわらず、あれれ…いつもと違う面白さを発見(!)

なんですよ。絶妙なタイミングで訪れる姫川とヤクザ者の牧田の邂逅シーン。互いに相手の正体を探りながらの会話…それはやがて…あわわわゎ。ネタバレ厳禁でしたね。いつもの展開とは違和感を覚えつつも一気読みしてしまうのは何故(?)本筋の事件よりもサブストーリーの恋愛模様に釘付けになったであろう姫川ファン(!)

で、姫のタイプもしっかり判ったし、今回は影の薄かった菊田にもちと同情しながらいいテンポで読めました。あと何気に人物トリックとか仕込まれていたりして、そこはヤラレましたね。ま、主人公姫川のキャラを受け入れてしまえば、これほどのめり込めるエンタメ作品も貴重だと思います。あ、表紙もぐっじょぶでした。

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