フシ・藤田宜永

2010年6月 3日 (木)

敗者復活

敗者復活Book敗者復活

著者:藤田宜永
販売元:徳間書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

☆☆☆+

内容紹介
人生に敗退はない。たとえ今は黄昏でも。団塊の世代へ向けて直木賞作家の応援歌。「アサヒ芸能」好評連載、待望の書籍化。

実に久々な藤田さんであります。しっとりとして陰のある文体というか、高年齢の主人公たちの魅力を上手く引き出しているなあ。全編を通して穏やかな緊張感に包まれたとでも言いましょうか、いい感じで読めました。

主人公と別れた元妻とのバーでの会話がいい。お互いに嫌みな物言いになりながら、昔の自分たちを顧みるといった具合。あと三組の親子(特に父と息子)関係の空気がよく伝わって来ました。

事件そのものは父と息子、叔父と甥の葛藤が恨みつらみの原因のようです。まぁ、オレオレ詐欺とか今どきな犯罪なんかも出て来て、犯罪自体がいろんな広がりをみせる展開になる。そういう意味では読み応えありましたね。

ストーリーうんぬんも大事だけれど、決して言葉だけでなく、行間を埋める空気みたいなものが確かにある。舞台の半分になる黄昏れたバッティングセンターというのが貢献大です。ま、いろんな生き方があるなぁ…ということで。

2009年3月 7日 (土)

幸福を売る男

幸福を売る男Book幸福を売る男

著者:藤田 宜永
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

☆☆☆☆


出版社 / 著者からの内容紹介
50歳を過ぎて女性と縁が遠くなっていた男が官能小説を書く。
リストラされて、妻からも離婚され、なにもやる気を失っていた真二郎の下に、官能小説を書かないかとという話が舞い込んでくる。性欲を捨てていたと思っていた50男が、巡る様々な女性とは・・・。大人の情愛小説。


主人公はリストラされ、逃げられた女房以外に女性に縁のない男。

学生時代の同人誌仲間から勧められ官能小説を書くことになり・・・。


舞台は向島。下町情緒あふれるこの場所で芸者、料亭女将、女性編集者など

この五十代の主人公を取り巻く女たちとの悩みと恋愛模様のドラマです。


主人公が嵌るベリーダンサーの女の子が魅力的に描かれ、

彼女が出て来るパートだけ別のストーリーのような気がしたほど。

著者もきっと彼女に思い入れのようなものがあるんだろうな。


いい歳のとり方というのはなるほど簡単にはいきません。

2009年3月 6日 (金)

さかしま

さかしま (角川文庫)Bookさかしま (角川文庫)

著者:藤田 宜永
販売元:角川グループパブリッシング
Amazon.co.jpで詳細を確認する

☆☆+
 

内容紹介
福光信輔は、銀座の高級クラブの黒服。ある夜、銀座の細い路地で、数日前まで同じ店にいた美咲が首から血を流して死んでいるのを発見する。殺された美咲はやり手のホステスで人間関係は複雑だった・・・。


想像を絶するラストとはよく目にするキャッチコピーですが、

ある意味その通りの場面が最後に。

しかし、それは唖然とするとか失笑を買うという表現の方が適切かも知れません。


乱調

乱調 (講談社文庫)Book乱調 (講談社文庫)

著者:藤田 宜永
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

☆☆☆


内容(「BOOK」データベースより)
人気ミュージシャンだった息子・鷹也が自宅で首を吊った。パリで働いていた私は帰国し、死の原因を探ることにした。ファンなのか、恋人だったのか、息子の部屋に住んでいた女子高生・深雪と出会った私は、次第に彼女にひかれていく…。著者の原点であるミステリーと恋愛小説を新たに融合させた問題作。


息子の死因を探るうちに女子高生と出会い、

惹かれ、やがて関係をもち...といったおざなりのプロットではなく、

父親としての尊厳と引目、才能への嫉妬と理解、成功したミュージシャンの

息子への静かなる葛藤。


などなどを積み重ねた上での、状況説明を明確にして冒頭の現象とあいなります。

非常に狭い行動範囲で進行するストーリーなので途中、多少飽きました。


2009年2月 9日 (月)

邪恋

02479032
著者:藤田宣永
販売元:新潮社


☆☆☆+


内容(「BOOK」データベースより)
義肢装具士の笹森は友人の医師・智久の依頼を受け、下肢を失った美弥子の義足を製作する。自殺未遂か、事故か、下肢切断の理由を語らず、義足をつけることも頑なに拒む美弥子。静かな諦念に彩られたその風情に笹森は惹かれてゆくが、そんな彼には秘密の愛人がおり、美弥子にもまた…。情愛が炙り出す孤独と不安、性愛が喚び覚ます熱と冷気。大人の恋の本質を描き尽くした長編ロマン。


下肢をなくした美貌の人妻美弥子。その義足をつくる義肢装具士の笹森と友人である医師の智久。この三人に秘められた情愛模様とは。


美弥子という女性の人物設定には一分の隙もなく描かれており、笹森との情事に至までの過程が静かに、艶かしく紡がれていきます。惹かれ合う心と反発しある立場におかれた愛情の行方。その他、登場する女性たちの描写も非常に魅力的に、確乎たる個性をもって書かれています。


しかし、これほど次から次へと出会う女性にモテる主人公も羨ましいかぎり。当たり前のように不倫にはしり、嫉妬、疑惑の渦の中へ・・・ストーリー自体には目新しさはありませんが、女性たちの描写の上手さがこの本を読みごたえのあるものにしているようです。

読書メーター

  • mizzoの今読んでる本

最近のトラックバック

最新ニュース

参加しています

  • にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
  • にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
  • blogram投票ボタン
  • 人気ブログランキングへ

mixi

  • mixi(ミクシィ)やってます!
2018年1月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

カテゴリー

無料ブログはココログ