« 渋谷に里帰り | トップページ | わらの人 »

2009年9月 4日 (金)

ダブル・ジョーカー

ダブル・ジョーカーBookダブル・ジョーカー

著者:柳 広司
販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)
Amazon.co.jpで詳細を確認する

☆☆☆+


内容(「BOOK」データベースより)
結城中佐率いる“D機関”の暗躍の陰で、もう一つの秘密諜報組織“風機関”が設立された。だが、同じカードは二枚も要らない。どちらかがスペアだ。D機関の追い落としを謀る風機関に対して、結城中佐が放った驚愕の一手とは―。表題作「ダブル・ジョーカー」ほか、“魔術師”のコードネームで伝説となったスパイ時代の結城を描く「柩」など、5編を収録。吉川英治文学新人賞&日本推理作家協会賞W受賞の超話題作『ジョーカー・ゲーム』シリーズ第2弾、早くも登場。


『ダブル・ジョーカー』

これは初出時のタイトル『敵手』の方がしっくりくる気がするな。単行本化にあたって前作からのイメージでこうなった事は想像に難くない。と思う。しかし初っぱなから結城中佐の迫力には恐れ入りました。


『蠅の王』

いきなり漫才の掛け合いから入るので、ちょっと面食らってしまう。心理トリックというべき狐と狸の化かし合いが繰り広げられます。野戦病院の騒々しさなんかが上手く雰囲気をつくっています。


『仏印作戦』

わたしはこの話が一番良かったかな。ハノイのゆる〜い空気が伝わって来て恐らくそうかなと思っていた大筋のどんでん返しも的中しました。のんべんだらりとした昼と豪華絢爛魑魅魍魎の夜の顔の対比が面白い街。


『柩』

結城中佐のスパイ時代の描写(←魔術師です)がチラと出てくる。むしろそこを光らせるために用意されたストーリーだったのかも知れないな。あと悪名高きゲシュタポは知っていましたがアプヴェーアという組織は初耳でした。


『ブラックバード』

スパイとはこうも大掛かりな舞台装置を必要とするのか・・・人も愛も血縁さえも欺いて。なんてセンチメンタル色の強い話ですが「決定的な何か」というワードにはすぐにピンと来ました。


今回もそうでしたが、全編に漂う軍国日本のデカダンスな部分に呼応するかのようなモダニズム思考のD機関の独自性。やはりこの雰囲気にのめり込んでしまうな。


表紙腰巻きに『ジョーカー・ゲーム』を凌ぐ興奮度。とありましたが、同じくらいでしたね。勿論、充分に楽しめましたという意味で。

« 渋谷に里帰り | トップページ | わらの人 »

ヤナ・柳 広司」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ダブル・ジョーカー:

» 「ダブル・ジョーカー」 柳広司 [igaigaの徒然読書ブログ]
ダブル・ジョーカー 柳広司 結城中佐率いる“D機関”の暗躍の陰で、もう一つの秘密諜報組織“風機関”が設立された。だが、同じカード... [続きを読む]

« 渋谷に里帰り | トップページ | わらの人 »

読書メーター

  • mizzoの今読んでる本

最近のトラックバック

最新ニュース

参加しています

  • にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
  • にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
  • blogram投票ボタン
  • 人気ブログランキングへ

mixi

  • mixi(ミクシィ)やってます!
2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

カテゴリー

無料ブログはココログ