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2009年2月 8日 (日)

光Book

著者:三浦 しをん
販売元:集英社
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☆☆☆


内容(「BOOK」データベースより)
天災ですべてを失った中学生の信之。共に生き残った幼なじみの美花を救うため、彼はある行動をとる。二十年後、過去を封印して暮らす信之の前に、もう一人の生き残り・輔が姿を現わす。あの秘密の記憶から、今、新たな黒い影が生まれようとしていた―。


災害により全てを失った島民であり、幼なじみの信之と美花と輔。その三人には共有する秘密があった。重苦しくダークネスな空気を漂わせながらも話はすすみます。大雑把にいえば甘えた復讐と完結しない愛についてでしょうか。


なんてちがいだろう。東京都大田区と神奈川県川崎市・・・川崎市役所の職員となった信之。その妻、南海子がつぶやくくだり、みんな思ってるよねきっと。多摩川一本隔てただけなのに。


輔は兄のように慕う信之にまとわりつく。大人になり、再会しても。そして妻と輔の関係を容認する信之。彼には美花以外の女性を愛することは出来ない宿命なのか。しかし、今在る家庭に訪れる悲惨な事件。信之の本性が一瞬あらわになる。


島であった事件により、心理的にセックスを怖がる信之。それは美花がレイプされている姿がトラウマとなり・・・。いや、あれは合意の上での美花の仕掛けたトラップだった・・・らしい、というのが最後の方で出て来ますが。真相は。


で、今や芸能人として活躍する美花。彼女にふりかかる災いを排除するのが信之の使命。その暗雲を振り払い美花の平穏を確保した信之に待っていたものは・・・。残念なのは、いちいちその裏切られ方が透けて見えてしまうのですよ、何故か。


南海子が食卓を叩くと体を震わせ、野菜の切れ端を黙って口に運んだ・・・という母親に威嚇される娘。いら立つ親という描写はいまやお約束のように挿入されていますね。終盤はこの娘が母親のはけ口にされて、それでもいたいけな様子に胸をしめつけられます。がんばれ椿!(←娘の名)


「死ぬことでしか人は秘密から逃れられない」まさにそのとおりです!この本、意外と至る所でいいこと書かれてます。まるで人生訓のように。マイナス思考の・・・。


最初、これは『限りなく透明に近いブルー』になるのでは!とほのかな期待をもちつつ読み始めましたが・・・ちがうレールを走ってしまいました。昇華しきれませんでしたねぇ。そして、最後に総括されるこの小説の本題。暴力はやって来るのではなく、帰って来る。そしてそれは今も息をひそめている。・・・多分そうなのでしょう。おお怖っ!

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